専用フィルムに反転印刷し、白インクで発色を補強
DTF専用プリンターでデザインを反転状態のままフィルムにCMYKで印刷し、その上から白インクを重ねて下地を形成します。白層があることで黒やネイビーなど濃色生地でも色が沈まず、明るくくっきりと再現可能。写真やグラデーションなどの繊細な表現でも、白インク層が発色の鍵になります。
DTFプリント(Direct To Film Printing)とは、デザインを専用のフィルムに印刷し、そのフィルムを熱と圧力で布地に転写する印刷方法です。 近年、アパレル業界やオリジナルグッズ製作の現場で急速に普及している次世代のプリント技術として注目されています。
仕組みはシンプルですが非常に合理的です。 まず、専用プリンターを使ってデザインを反転状態でフィルムにインクジェット印刷し、その上に接着用のホットメルトパウダー(のり粉)をふりかけます。 これを加熱してインクとパウダーをしっかり定着させた後、Tシャツなどの生地に重ねてプレス機で熱転写します。 最後にフィルムを剥がすと、デザインだけが生地の表面に残り、鮮やかな発色としなやかな手触りのプリントが完成します。
この方式では、従来のシルクスクリーン印刷のように版を作る必要がないため、 1枚からでもフルカラー印刷が可能で、多色デザインや写真などもきれいに再現できます。 また、ポリエステル・綿・ナイロンなど幅広い生地に対応できる点も大きな特徴です。
つまりDTFプリントは、「小ロット・フルカラー・高耐久」を実現した、 布製品に最適なハイブリッド型デジタルプリント方式といえます。
DTFプリントは、専用のフィルムとインクを使い、熱と圧力で生地に転写する印刷方式です。 印刷から仕上げまでの流れは以下の5つの工程で構成されています。
DTF専用プリンターでデザインを反転状態のままフィルムにCMYKで印刷し、その上から白インクを重ねて下地を形成します。白層があることで黒やネイビーなど濃色生地でも色が沈まず、明るくくっきりと再現可能。写真やグラデーションなどの繊細な表現でも、白インク層が発色の鍵になります。
印刷が完了したら、フィルムの裏面に「ホットメルトパウダー(接着粉)」をふりかけます。
このパウダーはインクを生地に密着させるための糊のような役割を持っています。
加熱してパウダーを溶かすことで、インク層としっかり一体化し、転写時に高い密着性を発揮します。この工程が、プリントの耐久性と剥がれにくさを決める重要なポイントです。
パウダー処理を終えたフィルムをTシャツなどの生地に重ね、プレス機で高温・高圧をかけて圧着します。熱によってパウダーが溶け、生地の繊維と一体化することで、デザインがしっかりと転写されます。プレス温度や時間は素材によって微調整し、最適な密着を得ることが大切です。
プレス後は一度冷ましてから、フィルムをゆっくりと剥がします。
すると、デザイン部分だけが生地に残り、フィルムは剥離されます。
必要に応じて再度軽くプレスを行い、インク層を生地になじませることで、より滑らかで自然な質感のプリントに仕上がります。
DTFプリントは、従来の印刷方式にはない「自由度」と「再現性」を兼ね備えた印刷方法です。 版が不要で、フルカラーのデザインをそのまま布製品に再現できることから、アパレル業界やオリジナルグッズ制作の現場で急速に広まっています。 ここでは代表的なメリットを5つ紹介します。
DTFプリントはインクジェット方式を採用しており、グラデーションや写真などの繊細な色の階調も鮮やかに再現できます。
シルクスクリーン印刷では難しかった多色や濃淡のあるデザインも、データ通りの発色で表現可能です。写真やイラストをそのままプリントしたいTシャツやスウェットに最適です。
従来のシルク印刷のように版を作る必要がないため、小ロットや単品オーダーにも柔軟に対応できます。試作品・サンプル・個人向けのオーダーなど、1枚だけでもフルカラー印刷が可能です。
版代がかからない分、初期コストを抑えられるのも大きな利点です。
DTFプリントは、転写時に熱で接着剤が繊維の奥まで入り込むため、剥がれや割れが起きにくく耐久性が高いのが特徴です。洗濯にも強く、通常の使用では色落ちやひび割れがほとんどありません。また、生地の伸びにもある程度追従するため、パーカーやスウェットなどの厚手素材にも適しています。
綿・ポリエステル・ナイロンなど、さまざまな素材の布製品に印刷可能です。従来のインクジェットでは難しかったポリエステルや撥水生地にも対応できるケースが多く、アパレル製品以外にも、トートバッグやユニフォームなどの用途にも活用されています。
多色デザインでも追加費用がかからず、色数に関係なく一定コストで印刷できるのがDTFの魅力です。大量生産はもちろん、小ロットでも無駄が出にくく、コストと品質のバランスに優れています。特にイベント用やEC向け商品の製作において、費用対効果の高い印刷方式といえます。
DTFプリントは非常に優れた印刷方式ですが、万能ではありません。 素材やデザインの内容によっては仕上がりに差が出る場合もあります。 ここでは、あらかじめ知っておきたい注意点やデメリットを解説します。
DTFプリントは、フィルム転写によってインク層と接着層を一緒に生地に圧着させる方式のため、印刷部分にわずかな厚みとツヤ(光沢感)が出やすく、布の繊維感がやや失われる傾向があります。
とくに大きなデザインやベタ塗り部分では、触ったときに少し硬さを感じることがあります。
そのため、生地の質感を活かした自然な仕上がりを求める場合には、インクジェットプリントやシルク印刷のほうが適しています。
DTFプリントは熱プレスで平らな面にフィルムを転写する方式のため、縫い目・段差・ポケット・リブ部分などの凹凸面には印刷できません。
そのため、Tシャツの胸中央や背面などの平らな箇所へのプリントが基本となります。立体的な位置や曲面にデザインを入れたい場合は、別の印刷方法の検討をおすすめします。
DTFプリントは、データ上の色をそのままフィルムに出力して熱転写する方式のため、
ぼかし・透明・半透明などの繊細な表現はやや苦手です。特に、背景に溶け込むようなグラデーションや淡い色の透過効果は、プリント時に不透明なインク層として再現されるため、データよりもくっきり見える仕上がりになります。
| 枚数 | 12cm×12cm 以内 | 20cm×28cm 以内 | 28cm×40cm 以内 | 34cm×40cm 以内 |
|---|---|---|---|---|
| 1~4枚 | 850円 | 1000円 | 1200円 | 1300円 |
| 5~19枚 | 650円 | 850円 | 1100円 | 1150円 |
| 20~29枚 | 550円 | 750円 | 900円 | 950円 |
| 30~49枚 | 450円 | 550円 | 800円 | 880円 |
| 50~99枚 | 390円 | 470円 | 700円 | 800円 |
| 100枚~ | お問い合わせ下さい | |||
基本納期:5~14営業日※お急ぎの方はお問い合わせ下さい。
| 枚数 | 12cm×12cm 以内 | 20cm×28cm 以内 | 28cm×40cm 以内 | 34cm×40cm 以内 |
|---|---|---|---|---|
| 1~4枚 | 600円 | 900円 | 1100円 | 1200円 |
| 5~19枚 | 580円 | 850円 | 1050円 | 1100円 |
| 20~29枚 | 550円 | 750円 | 980円 | 1050円 |
| 30~49枚 | 450円 | 650円 | 950円 | 1000円 |
| 50~99枚 | 390円 | 590円 | 850円 | 920円 |
| 100枚~ | お問い合わせ下さい | |||
基本納期:5~14営業日※お急ぎの方はお問い合わせ下さい。
| 枚数 | 12cm×12cm 以内 | 20cm×28cm 以内 | 28cm×40cm 以内 | 34cm×40cm 以内 |
|---|---|---|---|---|
| 1~4枚 | 650円 800円 | 900円 1050円 | 1150円 1300円 | 1200円 1350円 |
| 5~19枚 | 600円 750円 | 800円 950円 | 1050円 1200円 | 1100円 1250円 |
| 20~29枚 | 550円 700円 | 700円 850円 | 950円 1100円 | 1000円 1150円 |
| 30~49枚 | 450円 600円 | 600円 750円 | 850円 1000円 | 950円 1050円 |
| 50~99枚 | 420円 570円 | 520円 670円 | 820円 970円 | 920円 1070円 |
| 100枚~ | 390円 540円 | 550円 700円 | 800円 950円 | 900円 1050円 |
基本納期:5~14営業日※お急ぎの方はお問合せ下さい。
| 枚数 | 12cm×12cm 以内 | 20cm×28cm 以内 | 34cm×40cm 以内 |
|---|---|---|---|
| 30~49枚 | 200円 | 300円 | 400円 |
| 50~99枚 | 150円 | 200円 | 250円 |
| 100~299枚 | 80円 | 100円 | 120円 |
| 300~999枚 | 60円 | 70円 | 80円 |
| 1000~枚 | 別途お見積り | ||
| 製版代金(データ処理含む) | 2500円 | 4000円 | 6000円 |
基本納期:5~20営業日※お急ぎの方はお問い合わせ下さい。
Tシャツやグッズ制作でよく使われる3つの印刷方式の特徴を比較しました。
※素材・デザイン条件により最適な方式は異なります。
項目
インクジェット
シルクスクリーン
DTFプリント
仕上がりの特徴
写真のようなフルカラー表現が得意。生地になじむ自然な質感。
発色が強く、色ムラが少ない。インクの厚みで立体感が出る。
発色・耐久性ともに優秀。やや光沢がありプリント面が滑らか。
コスト
小ロット向き。枚数が少なくても安価。
版代がかかるため大量生産向き。
中ロットでもコスパ良好。初期費用ほぼ不要。
最適な数量
1枚~10枚程度
30枚以上
10~200枚程度
対応素材
綿100%、淡色ポリエステルなど
ほぼ全素材(綿・ポリ・ナイロンなど)
綿・ポリ・ナイロンなど幅広く対応
向いているデザイン
写真やグラデーション、多色デザイン
ロゴ・文字・単色イラスト
ロゴ・イラスト・フルカラーデザイン
耐久性
摩擦や洗濯で徐々に薄くなる
非常に高い。長期使用にも◎
高耐久。伸縮にも比較的強い
UV硬化インクジェットプリントは、発色の美しさ・素材対応の幅広さ・耐久性の高さを活かして、 多種多様なオリジナルグッズや製品に採用されています。 ここでは、実際に使われている代表的なアイテムを紹介します。
リリースから10年以上、United Athleの代表格として人気のシリーズ。業界最多数級のカラーやキッズサイズ・ガールズサイズと…
5.6オンスヘビーウェイト天竺を採用した定番無地Tシャツ。襟元はバインダー仕様、首・袖・裾には二本針ステッチを施し、プリント加工…
4.4オンス ドライアスレチック ライトジップパーカー。薄手のメッシュ生地を使用し、通気性と速乾性をさらに向上。フードと裾のドロー…
8.4オンスのフーデッドライトパーカー。285g/㎡の裏毛(裏パイル)素材を使用し、吸水性と柔らかさを兼ね備えたライトな着心地。二…
6.2オンスのプレミアムコットン素材を使用したクルーネックTシャツ。厳選された梳毛糸を用いた生地が柔らかな肌触りと高い耐久性を…
4.1オンス ドライアスレチック Tシャツ。吸汗速乾性に優れたリバーシブルメッシュ素材を採用し、UVカット機能で快適な着心地をキープ。リブ付き襟とフラ…
4.4オンス ドライアスレチック 半袖クルーネックTシャツ。全身メッシュ構造で汗を素早く拡散し、タグフリー仕様とフラットシーマ縫製…
シンプルで着回しやすい10.0オンスT/Cスウェットプルオーバーパーカ。ふんわりやわらかな裏起毛が特徴で、保温性が高くなめらかな着…
グッズメイドでは、商品やデザインの特性に合わせて複数の印刷方式を使い分けています。 素材や色味、仕上がりの質感によって最適な方法が異なります。 ここでは、代表的な4つの印刷方式 ― シルクスクリーン印刷・UV印刷・DTF印刷・UV硬化インクジェットプリント ― の特徴をわかりやすく紹介します。
版を使って1色ずつインクを重ねる伝統的な印刷方法です。インクの発色が良く、洗濯や摩擦にも強いため、Tシャツやトートバッグなどの布製品に最適です。
プリンタのヘッドから直接インクを吹き付けて布に定着させる方式です。グラデーションや写真のようなフルカラーデザインをそのまま再現可能。
版が不要で、1枚から製作できるのも特徴です。
専用フィルムに印刷して熱で布に転写する新しい方式です。版が不要で、1枚からフルカラー印刷が可能。細かいデザインにも対応し、Tシャツやスウェットなどのアパレルに人気です。
紫外線でインクを硬化させる最新のインクジェット方式。アクリルスタンド・スマホケース・看板などに対応し、細かい表現とツヤ感のある仕上がりが特徴です。淡い色は素材の影響を受けやすいため、白版を併用するのがおすすめです。
商品に関するご質問やご相談を承っております。
お気軽にお問い合わせください。
ご質問がございましたら、下記のフォームにご記入の上、送信してください。